なすのアク抜きは必要?料理別の下ごしらえ
なすのアク抜きは、すべての料理で必要なわけではありません。煮物・汁物・漬物などで切り口の黒ずみやえぐみが気になるときは、切ったなすを水に約10分さらします。炒め物や揚げ物は、切ってすぐ調理するなら水にさらさなくても大丈夫です。
また、油を使う料理では、切り口に塩をふって水分を出し、拭き取ってから加熱する方法もあります。作る料理に合わせて、水にさらすか、塩を使うか、何もしないかを選びましょう。
なすのアク抜きは何のためにするの?
なすを切ったまま置くと、切り口が茶色や黒っぽい色に変わることがあります。味の素パークによると、なすに含まれるポリフェノールなどの成分が空気に触れて変化するためです。アクが強いと、えぐみを感じることもあります。
水にさらすと、切り口が空気に触れるのを防ぎながらアクを抜けます。ただし、キッコーマンは、切ってすぐ調理するときは水にさらさなくてもよいと説明しています。なすは調理法によって下処理を変えられる野菜です。
料理別にアク抜きの方法を選ぶ
- 煮物・汁物:淡い色のだしを生かしたいときや、えぐみが気になるときは、切ったあと水に約10分さらします。味の濃い煮物やカレーでは、省略できる場合もあります。
- 浅漬け・漬物:切り口が黒くなるのを抑えたいときは、水に約10分さらしてから水気を切ります。色を重視するなら薄い食塩水も選べます。
- 炒め物:切ってすぐ炒めるなら水さらしは不要です。余分な水分を減らしたい場合は、塩をふって出てきた水分を拭く方法があります。
- 揚げ物:すぐ揚げるなら水さらしは省けます。ただし、なすのひき肉はさみ揚げのように、塩水に浸して少ししなやかにするレシピもあります。
- 焼きなす:丸ごと焼くときは、切り口を水にさらす下処理は不要です。へたやがくを整え、皮に浅い切り目を入れてから焼く方法があります。
「煮物は必ずさらす」「揚げ物は絶対にさらさない」という決まりではありません。料理のレシピに下処理の指定がある場合は、その手順を優先してください。
方法1:水に10分ほどさらす
水でアク抜きする方法は、特別な調味料がいらず、初めてでも試しやすいのが特徴です。キッコーマンとカゴメはいずれも、切ったなすを水に約10分さらすことを紹介しています。
- なすの表面を流水で洗い、へたを切り落とします。がくのとげに注意しましょう。
- 乱切り、輪切り、半月切りなど、作る料理に合わせて切ります。
- 水を入れたボウルを用意し、切ったそばからなすを入れます。
- なすが浮く場合は、ぬらしたキッチンペーパーをかぶせて全体が水に浸かるようにし、約10分置きます。
- ざるに上げ、水気を切ってから調理します。油で焼いたり揚げたりする場合は、表面の水分も拭き取ります。
切ってから時間をおくほど変色しやすいため、先に水を用意しておくのがコツです。何十分も浸け続ける必要はありません。
方法2:塩をふり、出てきた水分を拭く
炒め物や揚げ物など、あとで油を使う場合に役立つ方法です。カゴメは、水にさらす代わりに切り口へ塩をふり、しばらく置いてアクを含んだ水分を出す方法を紹介しています。
- なすを洗ってへたを取り、使いやすい大きさに切ります。
- バットなどに重ならないように並べ、切り口に塩を適量ふります。
- しばらく置き、表面に水分が出てきたら、キッチンペーパーでしっかり拭き取ります。
- 料理の塩加減を確認しながら、フライパンや鍋で加熱します。
水分がついたまま熱い油に入れると油がはねるため、加熱前に水気をしっかり取ることが大切です。塩を使った分、あとから加える塩やしょうゆの量も調整しましょう。
方法3:色をきれいにしたいときは薄い塩水へ
切り口の変色をより抑えたいときは、薄い食塩水にさらす方法もあります。カゴメでは、味への影響を抑えながら変色を防ぐ濃度として0.5~1%程度の食塩水を紹介しています。水500mLなら塩2.5~5gが目安です。
塩水を使う料理の具体例として、キッコーマンの「なすのひき肉はさみ揚げ」では、水2カップ(400mL)と塩小さじ1を混ぜ、切り込みを入れたなすを5分浸しています。この料理では、アク抜きだけでなく、下味をつけてなすをしなやかにする目的もあります。
食塩水の濃さや浸ける時間は料理によって違います。塩水を使うレシピでは、指定された分量と時間に従い、調理前に十分水気を切りましょう。
皮の紫色をきれいに残すには?
切り口の黒ずみと、加熱後に皮が茶色っぽくなることは、気をつける点が少し違います。味の素パークは、なすの紫色を保つ方法として、油で素揚げする、皮の部分に油を塗ってから加熱する、電子レンジで短時間加熱するなどを挙げています。
皮に浅い切り目を入れて早く火を通すことや、加熱後に早めに冷ます方法も紹介されています。アク抜きをしただけで、加熱後の皮の色まで必ず保てるわけではありません。色を重視する料理では、加熱方法も工夫しましょう。
迷ったときの判断のしかた
切ったなすをすぐフライパンに入れて調理するなら、そのまま進めて構いません。汁物や漬物に使うとき、または切ってから少し置く必要があるときは、水に約10分さらす方法が選びやすいでしょう。
味がしっかりしたカレーや煮物では、味の素パークがアク抜きを省けると紹介しています。余分な水分を抑えたい料理なら塩をふる方法もあります。水にさらすかどうかで迷ったら、まず料理の仕上がりと、切ってから加熱するまでの時間を基準に考えましょう。
まとめ
なすのアク抜きは必須ではありません。煮物・汁物・漬物などで黒ずみやえぐみを抑えたいときは水に約10分、炒め物や揚げ物ですぐ加熱するときは水さらしを省く方法が使えます。塩をふって水分を出す方法や、薄い塩水に浸す方法も、料理に合わせて選びましょう。