お祝いを辞退されたらどうする?無理に贈らないための対応
結婚や出産、就職などのお祝いを贈ろうとして、相手から「お気持ちだけいただきます」「お祝いは辞退します」と言われたら、はっきりした辞退の意思を尊重し、現金や品物を無理に渡さないのが基本です。お祝いを贈らなくても、相手が望む範囲で祝福の言葉を伝えることはできます。
辞退には、金銭だけを遠慮している場合と、品物も含めて受け取らない場合があります。まずは相手が何を辞退しているのかを確認し、負担を増やさない対応を選びましょう。
お祝いを辞退されたときの基本的な対応
断られたからといって、相手がお祝いの気持ちそのものを拒んでいるとは限りません。贈り物の受け取りを負担に感じていたり、お返しを手配する手間を避けたかったりする場合もあります。
出産祝いを扱う育児用品メーカーのポポミは、贈り物を辞退する人の事情をくみ取り、しつこく渡そうとしないことを勧めています。結婚情報のAll Aboutでも、お祝いを本当に負担に感じる相手には、祝い事に合わせて贈ることを避ける考え方が紹介されています。
相手の言葉を受け取ったら、次のように対応すると自然です。
- 辞退の範囲を確かめる:現金だけなのか、品物を含むお祝い全般なのか、相手が伝えた内容を確認します。
- その場で受け入れる:「分かりました。どうぞお気遣いなく。おめでとうございます」と、短く返します。
- 手配を控える:辞退された現金や品物を送らず、本人の希望に合う方法でお祝いの気持ちを伝えます。
「せっかく用意したから」「お返しはいらないから」と繰り返しても、相手が受け取る負担は消えないかもしれません。自分が渡したい気持ちだけで判断しないことが大切です。
「お気遣いなく」は社交辞令?もう一度すすめる?
一度だけ「そんなに気を遣わないで」と言われた場合は、遠慮なのか、贈り物を本当に望んでいないのか判断しにくいことがあります。ただし、社交辞令だと決めつけて、何度も渡そうとするのは避けましょう。
特に「お祝いは一切辞退します」「贈り物は受け取れません」と明確に伝えられた場合や、同じ意思を繰り返し示された場合は、そのまま尊重します。
言葉の意味が曖昧で、現金と品物のどちらが辞退の対象か分からないときに限り、必要なら一度だけ簡潔に確かめてもよいでしょう。例えば「お祝いのお品物も控えた方がよいでしょうか」と聞き、遠慮すると分かればそれ以上すすめません。
結婚祝い・ご祝儀を辞退された場合
結婚式の招待状や案内に「ご祝儀はご辞退申し上げます」と書かれている場合は、当日ご祝儀を持参しないで構いません。挙式のみの場合や、会費制の結婚式などでは、ご祝儀を辞退することがあります。結婚スタイルマガジンも、辞退の案内を招待状に記す方法を紹介しています。
「ご祝儀は辞退」と書かれているだけなら、品物や祝電まで辞退しているかは、その案内からは分かりません。一方、「ご祝儀やその他のお心遣いも辞退」と明記されているなら、現金を品物や商品券に変えて贈ることも控えます。
結婚式に出席するなら、お祝いの言葉を伝えて式を楽しむこと自体が祝福になります。結婚式をしない相手から結婚祝いを辞退された場合も、まずは「ご結婚おめでとうございます。お祝いのお品は控えますね」と伝える方法があります。
出産祝いを辞退された場合
出産後は育児の準備や生活の変化があり、品物が増えることや、お返しの手配が負担になることもあります。「出産祝いはいりません」と言われたら、勝手にベビー用品や現金を送ったり、贈り物を渡すために訪問したりしないようにしましょう。
親しい友人なら「赤ちゃんの誕生おめでとう。お祝いは控えるね。落ち着いたらまた話そう」と、返事を急がせない短いメッセージでも気持ちは伝わります。お祝いを辞退する理由を詳しく聞き出す必要はありません。
親族や仕事関係の相手から辞退された場合
親族のお祝い
親や兄弟姉妹などの親族では、以前にお祝いをもらっていたり、家ごとの習慣があったりすると、辞退されても気になることがあります。相手本人がはっきり辞退しているなら、親族の慣例だけを理由に無理に渡さないようにしましょう。家族の中で対応をそろえたい場合は、本人の意向を踏まえて相談します。
職場・取引先のお祝い
相手の会社が「お祝いの花・金品などはご辞退します」と案内している場合は、会社の方針に従います。「現金がだめなら品物ならよいだろう」と判断して送ることは控えましょう。
職業によっては受け取りに制限もあります。例えば人事院は、国家公務員が職務上の利害関係者から金銭や物品の贈与を受けることを原則として禁止しています。こうした辞退は単なる遠慮とは異なるため、相手の負担や規定違反につながる贈り方を避ける必要があります。
祝電やお祝いのメールも含めて辞退されている場合は、それらも送らず、先方の案内を優先します。辞退が品物だけに限られているなら、仕事上の関係に合った短いお祝いの言葉を伝えることはできます。
辞退されたときの返事の文例
返事は、辞退を受け入れたことと、お祝いしたい気持ちが伝われば十分です。相手との関係に合わせて、次のように伝えられます。
- 友人へ:「分かったよ。お祝いの品は控えるね。改めて、おめでとう!」
- 親族へ:「そういうことなら、今回はお祝いを控えるね。これからも応援しているよ。」
- 結婚祝いを辞退された相手へ:「ご結婚おめでとうございます。お心遣いについては承知しました。お二人の幸せをお祈りしています。」
- 取引先へ:「このたびは誠におめでとうございます。お祝いのご辞退につきまして承知いたしました。貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。」
「受け取らないなんて水くさい」「お返しをしなくていいから」といった言葉は、相手に判断を変えるよう迫る印象を与えることがあります。
すでに品物を買った・発送した場合は?
辞退を聞く前にお祝いを買ってしまった場合でも、無理に相手へ渡す必要はありません。購入した店の返品・交換条件を確認するか、別の機会に自分で使うことを考えましょう。
発送済みでまだ届いていなければ、まず販売店や配送会社に発送停止や配送の取り消しが可能か確認します。すでに相手へ届いてしまった場合は「辞退のご意向を伺う前に手配してしまいました。申し訳ありません」と事情を説明し、相手が望む対応を相談しましょう。受け取りや返送を一方的に求めないことが大切です。
品物を贈らなくても、お祝いの気持ちは伝えられる
相手が望むなら、電話やメッセージで「おめでとう」と伝えるだけでも十分です。後日、普段どおりに話したり、相手の近況を気遣ったりすることもできます。
お祝いを辞退されたときに大切なのは、何かを渡すことより、相手の希望を尊重することです。 品物を用意しない選択も、相手を思いやる対応になります。