夕焼けの翌日は晴れるって本当?昔の天気の知恵を解説
「夕焼けの翌日は晴れ」という言い伝えには、科学的に説明できる理由があります。日本付近では大きな天気の変化が西から東へ進むことが多く、夕方に西の空がよく晴れて夕焼けが見えると、その晴れた空気が翌日に移ってくることがあるためです。ただし、必ず当たるわけではありません。春や秋には当てはまりやすい一方、夏や冬、台風などの影響を受けるときには外れることがあります。
「夕焼けの翌日は晴れ」は昔からの天気の言い伝え
気象庁は、「夕焼けの翌日は晴れ」のような天気のことわざについて、すべてが迷信というわけではなく、科学的に説明できるものもあるとしています。昔の人は、風や雲、空の色などを観察し、経験から天気の変化を読み取ってきました。
秋田地方気象台では、こうした昔からの天気の言い伝えを「天気俚諺」として紹介しています。「夕焼けは晴れ、朝焼けは雨」は、その中でもよく知られたものです。
夕焼けが見えると、西の空が晴れていることが分かる
夕方、太陽は西に沈みます。秋田地方気象台は、夕焼けが見えるときは、西の空に雲が少なく、水蒸気も少ない晴れた状態になっていると説明しています。
太陽の光が西の空から届いて、美しい夕焼けが見えているなら、少なくともその方向の空がよく見通せる状態だということです。この「西側が晴れている」という情報が、翌日の天気を考える手掛かりになります。
日本の天気は西から東へ変わることが多い
名古屋大学の「気象50のなぜ」では、日本付近の大きな大気の流れは西から東へ流れているため、天気も西から東へ変わっていくことが多いと説明しています。
夕方に西の空が晴れていれば、その西側にある晴れた空気が移ってきて、翌日も晴れることがあります。これが、「夕焼けの翌日は晴れ」という言い伝えの主な理由です。
夕焼けが赤く見えるのは光の散らばり方が違うから
気象庁によると、太陽の光にはさまざまな色の光が含まれています。夕方は太陽が低い位置にあるため、光が大気の中を長い距離通ります。その間に青など波長の短い光が強く散乱され、赤やだいだい色の光が目に届きやすくなります。
夕焼けの赤さそのものが翌日の晴天を作るわけではありません。大切なのは、夕方に西の空が晴れていて、太陽の光が届いているという空の状態です。
春と秋には当てはまりやすいが、いつでも当たるわけではない
秋田地方気象台では、「夕焼けは晴れ」という言い伝えは春と秋ではよいものの、夏と冬には外れることがあると注意しています。名古屋大学も、西からやってくる低気圧や高気圧の影響を受けやすい春や秋の話で、台風がやってくるような季節には当てはまらないと説明しています。
つまり、夕焼けは翌日の晴れを保証するサインではありません。季節や気圧配置によって天気の変わり方が違うため、「夕焼けが見えたから明日は絶対に晴れる」とは言えません。
昔の知恵は空を見るきっかけとして楽しむ
気象庁の子ども向けページでは、「夕焼けは晴れ」は、夕焼けが見えると翌日は晴れることが多いという経験を言い伝えたものだと説明しています。昔の人が身の回りの自然をよく観察していたことが分かる知恵の一つです。
ただし、現在の天気予報は、地上や上空、気象衛星などの観測データと数値予報を使って作られています。翌日の予定や安全に関わる判断では、夕焼けだけに頼らず、気象庁などの最新の天気予報を確認しましょう。
まとめ
「夕焼けの翌日は晴れ」は、単なる迷信ではありません。夕焼けが見えると西の空が晴れていることが分かり、日本付近では天気が西から東へ変わることが多いため、翌日も晴れやすいという理由があります。ただし、春や秋に当てはまりやすい傾向で、夏・冬や台風の影響があるときなどは外れることもあります。昔の知恵として空を観察しつつ、実際の予定には最新の天気予報を使いましょう。