立春とはいつ?暦の上では春になる理由

季節・年中行事
ソボチエ編集部

立春(りっしゅん)は、毎年2月4日ごろに訪れる、暦の上で春が始まる日です。2026年と2027年の立春は2月4日で、2025年は2月3日でした。立春は、実際に暖かくなった日ではなく、太陽の動きを基準に季節を区切る「二十四節気(にじゅうしせっき)」の一つです。まだ寒いのに春と呼ぶのは、昔から使われてきた季節の区切り方が、気温による春の区分と違うためです。

立春はいつ?年によって2月3日・4日になる

立春は、2月4日になる年が多いものの、毎年同じ日付とは限りません。国立天文台の暦要項で確認できる近年の日付は、次のとおりです。

  • 2025年:2月3日(午後11時10分)
  • 2026年:2月4日(午前5時2分)
  • 2027年:2月4日(午前10時46分)

括弧内は日本の標準時で、立春に当たる瞬間の時刻です。節気を決めるのは日付そのものではなく、地球から見た太陽の位置。その位置に達する時刻が年によって少しずつ違うため、日付も前後することがあります。

立春を確かめたいときは、国立天文台暦計算室の「暦要項」にある「二十四節気および雑節」の表を見ると、その年の日付を調べられます。

「暦の上では春」になるのは二十四節気の始まりだから

二十四節気とは、一年の季節を24の節目に分けた、昔から使われている暦の目印です。春夏秋冬をそれぞれ六つに分けており、立春はそのうち春の最初に当たります。「立」には、季節が始まるという意味があります。

立春のほかにも、夏の始まりを表す「立夏(りっか)」、秋の始まりを表す「立秋(りっしゅう)」、冬の始まりを表す「立冬(りっとう)」があります。この四つを合わせて「四立(しりゅう)」といいます。

国立天文台によると、今の二十四節気は太陽が通る道を一周360度として、その位置を15度ずつ区切って決めます。立春は「太陽黄経(たいようこうけい)」が315度になるときです。暦に書かれた春は、気温ではなく、このような太陽の位置で決まっているのです。

立春なのに寒いのはなぜ?気象庁の「春」とは違う

2月の初めは、雪が降ったり、朝晩に厳しく冷え込んだりする地域が少なくありません。それでも立春を春の始まりと呼ぶのは、冬の寒さが終わったと判断した日ではなく、冬から春へ向かう季節の節目だからです。

国立天文台は、立春が寒さの厳しい「小寒(しょうかん)」「大寒(だいかん)」のあとに位置しているため、立春を過ぎても寒い日が続くのは自然だと説明しています。

また、「春」の区切り方自体にも違いがあります。

  • 暦の上の春:立春から立夏の前日まで。おおむね2月上旬から5月上旬までです。
  • 気象庁が使う春:3月から5月まで。天候や気温の統計などで使われます。

つまり、2月は気象庁の区分では冬ですが、伝統的な暦では立春から春になります。どちらかが間違いなのではなく、季節を分ける基準が違うのです。

立春と春分はどう違う?

「立春」と「春分(しゅんぶん)」は、どちらも春を表す二十四節気ですが、意味も日付も違います。

  • 立春:2月4日ごろ。暦の上で春が始まる日です。
  • 春分:3月20日ごろ。太陽が真東から昇り真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになるころです。

2026年は立春が2月4日、春分が3月20日です。立春は冬至と春分の中間に当たる節目で、春分になって初めて暦の上の春が始まるわけではありません。

立春と立夏の間には、雪や氷が解け始めるころを表す「雨水(うすい)」、虫が土の中から動き出すころを表す「啓蟄(けいちつ)」などもあります。季節は一日で切り替わるのではなく、少しずつ進んでいくと考えると分かりやすいでしょう。

立春の前日は節分。立春はいつまで続く?

豆まきをする「節分」は、立春の前日です。たとえば2026年は2月3日が節分、翌4日が立春でした。節分が2月2日になる年があるのも、立春の日付が変わるためです。

また、「立春」という言葉は、その日だけを指すことも、次の節気が始まるまでの期間を指すこともあります。2026年なら、立春の2月4日から、次の「雨水」が始まる2月19日の前日までが立春の期間です。

一方、暦の上の春全体は5月上旬の立夏まで続きます。「立春の期間」と「春の期間」は同じ長さではありません。

立春からの季節を感じる身近な目印

立春を過ぎても、すぐに暖かい日が続くわけではありません。それでも日が少しずつ長くなり、地域によっては梅の花が咲くなど、春の気配を見つけられます。

冬から春への変化を知らせる言葉の一つが「春一番」です。広島地方気象台は、中国地方の春一番について、立春から春分までの間に初めて吹く、暖かく強めの南寄りの風と説明しています。ただし、地域によって判断基準は異なり、毎年必ず吹くわけでもありません。

季節の挨拶にも立春は関係しています。国立天文台によると、立春を境に、寒さの厳しい時期の「寒中見舞い」から、残る寒さを気遣う「余寒見舞い」へと表現が変わります。

立春とは、暖かい春の到着を告げる日というより、これから春へ向かうことを知らせる暦の目印です。寒い日が残っていても、次の雨水や春分へ向かう季節の変化を楽しめるでしょう。

参考資料