クリスマスツリーはいつからいつまで飾る?日本と海外の違い
クリスマスツリーを飾る時期に、世界共通の決まりはありません。日本では11月下旬から12月上旬ごろに飾り始め、12月25日が過ぎるとお正月の準備に合わせて片付ける例があります。一方、海外には12月24日ごろに飾って翌年1月6日まで残す習わしや、1月5日に片付ける伝統もあります。国や地域、家庭による違いを知って、無理のない時期を選びましょう。
日本ではクリスマスツリーをいつから飾る?
日本では、11月下旬から12月上旬が飾り始めの目安の一つです。クリスマスの装飾を手がけるメディックも、日本ではこの時期に街の飾り付けが始まると案内しています。
ただし、11月にならないと飾ってはいけないという決まりはありません。日本政府観光局(JNTO)は、国内では早ければ10月からクリスマスツリーや飾りの販売が始まり、12月25日に向けて街にクリスマスの飾りが増えていくと紹介しています。
家庭でも、ハロウィンが終わってから飾ったり、12月に入って最初の週末に家族で飾り付けたりと、好きな時期を選べます。長く楽しみたいのか、クリスマスが近づいてから飾りたいのかで決めるとよいでしょう。
日本ではいつ片付ける?12月25日と26日が目安
日本では、クリスマスが終わると、門松やしめ飾り、鏡餅などを用意してお正月を迎える準備に切り替わります。そのため、12月25日の夜から26日ごろにツリーを片付ける例があります。
日本政府観光局も、12月25日にはクリスマスツリーを片付けて新年を迎える準備を始める様子を紹介しています。ただし、これは日本の暮らしに合わせた目安であり、12月26日までに必ず片付けなければならないわけではありません。
お正月飾りを出す予定があるなら、その前にツリーをしまうと飾る場所を使いやすくなります。年末まで飾る家庭も、年が明けてから片付ける家庭も、それぞれの過ごし方でかまいません。
海外では「アドベント」に合わせて飾り始めるの?
欧米のキリスト教の伝統には、クリスマスを迎えるための準備期間「アドベント(待降節)」があります。アメリカのカトリック司教協議会によると、クリスマス前の四つの日曜日を含む期間で、毎年11月末から12月初めごろに始まります。
この時期には、ろうそくを飾ったリースなどを使いながら、クリスマスを待ち望みます。家庭によってはアドベントが始まるころにツリーも飾りますが、アドベントの初日にツリーを出すことが宗教上の決まりというわけではありません。
飾り付けの時期を決めるのは、宗教行事だけでなく、国や家庭で受け継がれてきた習慣でもあります。
ドイツでは12月24日ごろに飾り、1月6日まで残す
ドイツには、クリスマスの直前にツリーを飾る伝統があります。ドイツの文化を紹介するゲーテ・インスティトゥートによると、12月24日の朝やその少し前にツリーを飾り付ける家庭が多く、翌年1月6日ごろまで飾る習わしが見られます。
12月24日はクリスマスイブで、ドイツでは家族で集まり、ツリーの下に置いたプレゼントを開ける大切な日です。日本のように11月からツリーを長く楽しむ方法とは、飾り始めが違う例といえます。
もちろん、ドイツのすべての家庭が24日に飾るわけではありません。早めに出す家もあり、片付ける日もそれぞれです。
イギリスでは1月5日の「十二夜」に片付ける伝統がある
イギリスには、1月5日の「十二夜(トゥエルフス・ナイト)」にクリスマスの飾りを片付ける伝統があります。イギリスの歴史的建造物を管理する団体イングリッシュ・ヘリテージも、十二夜を1月5日と紹介しています。
キリスト教では、12月25日からの12日間にクリスマスを祝う伝統があり、その先の1月6日は「公現祭(こうげんさい)」と呼ばれます。これは、イエス・キリストの誕生を東方の博士たちが訪ねて礼拝したことなどを記念する日です。12月25日でお祝いがすべて終わるとは限らないため、年を越してもツリーを残す習わしがあります。
さらに、イギリスでは昔、2月2日の「聖燭祭(せいしょくさい)」までクリスマスの飾りを残すこともありました。イングリッシュ・ヘリテージによれば、中世のイングランドでこの日をクリスマスの季節の終わりとした伝統がありました。
「十二夜を過ぎて飾ると縁起が悪い」という言い伝えもありますが、同団体は、それを古くから変わらない決まりとはしていません。片付ける日には、時代による違いもあります。
日本と海外で飾る期間が違うのはなぜ?
大きな違いは、クリスマスのあとにどの行事を大切にするかです。
日本では12月25日が終わると、すぐに大掃除や正月飾りなど新年の準備が始まります。一方、ヨーロッパにはクリスマスから公現祭までを一続きのお祝いの期間と考える習わしがあり、飾りを年明けまで残す例があるのです。
ツリーの飾り方そのものも、国から国へ伝わる中で変化してきました。イングリッシュ・ヘリテージによると、イギリスではドイツ出身の王妃シャーロットが1800年にツリーを飾った記録があり、19世紀に王室の影響などで家庭へ広まっていきました。今の飾り方が世界中で同じではないのは、こうした歴史の違いもあるためです。
家庭ではいつ出して、いつしまうといい?
日本の家庭で迷ったら、次のような目安から選ぶと分かりやすいでしょう。
- 長めに楽しみたい:11月下旬から12月上旬に飾り、クリスマス後に片付ける。
- お正月飾りへ切り替えたい:12月25日か26日を目安に片付け、年末の支度をする。
- 海外の伝統にならいたい:年明けの1月5日や6日まで飾り、家族の予定に合わせてしまう。
ただし、生木のツリーは乾燥したら早めに片付けることが大切です。米国消防局は、水を毎日補給し、暖房器具やろうそくから十分離して置くよう呼びかけています。電飾は傷んだコードを使わず、寝る前や外出するときには電源プラグを抜きましょう。
人工のツリーは、ほこりを軽く取り、十分に乾いた状態で収納すると翌年も使いやすくなります。クリスマスツリーには「この日に出し、この日にしまわなければいけない」という共通の決まりはありません。日本の年末の過ごし方にも、海外の伝統にも、家庭に合う形で親しめます。
参考資料
- 株式会社メディック「クリスマス装飾はいつからいつまで設置?日本、海外のスタンダードを解説」
- 日本政府観光局「Finding New Traditions with Christmas and New Year’s Eve in Japan」
- 日本政府観光局「New Year Celebrations Done the Japanese Way」
- 米国カトリック司教協議会「What is Advent?」
- ゲーテ・インスティトゥート「Von A wie Adventskranz bis Z wie Zimtstern」
- イングリッシュ・ヘリテージ「The English Heritage Schools Christmas Quiz」
- イングリッシュ・ヘリテージ「Why you should leave up your Christmas decorations until February」
- イングリッシュ・ヘリテージ「A Short History of Christmas Greenery」
- 米国消防局「Holiday Fire Safety Pictographs」