お盆のお供えには何を用意する?定番の食べ物と飾り

季節・年中行事
ソボチエ編集部

お盆のお供えには、季節の果物や野菜、団子、そうめん、お菓子、ご飯などがよく用いられます。花や盆提灯を添え、家によってはきゅうりの馬・なすの牛なども飾ります。ご先祖様や亡くなった人を思って用意するものですが、品物の種類や数に全国共通の決まりがあるわけではありません。宗派や地域、家庭の習わしに合わせて選びましょう。

お盆に供える定番の食べ物

お盆の時期によく使われる食べ物には、次のようなものがあります。

  • 季節の果物:桃、ぶどう、梨など、夏の時期に手に入る果物です。丸ごとお皿や盛り器にのせて供えます。日持ちするものを選び、傷む前に下げましょう。
  • 季節の野菜:きゅうりやなすなど、旬の野菜を供える習わしがあります。精霊馬を作るための野菜とは別に、お供え物として並べる場合もあります。
  • 団子:ご先祖様を迎えるときの「迎え団子」、見送るときの「送り団子」を供える地域があります。白い団子のほか、迎え団子にあんこやみたらしを使う例もあります。
  • そうめん:夏らしいお供え物の一つです。乾麺を束のまま皿に置いたり、ゆでたそうめんを供えたりと、地域によって形が違います。
  • おはぎ・ぼたもち:小豆を使った食べ物で、お盆に供える家庭もあります。地域によっては赤飯や野菜の天ぷらを用意します。
  • お菓子・餅:普段の仏壇にも供えられる品です。家族で分けやすいお菓子や食べ切れる量のお餅を選べます。

すべてをそろえる必要はありません。例えば、果物を一皿とお菓子を用意し、家庭に伝わる習わしがあれば団子やそうめんを加える形でもよいでしょう。故人の好物を供える習わしもありますが、宗派によって考え方が違うため、家の仏事の作法に合わせます。

ご飯や料理をお膳にして供える場合

お盆には、御霊供膳(おりょうぐぜん)と呼ばれる小さなお膳に料理を盛り、ご先祖様に供える家庭もあります。浄土宗では、地域の決まりがなければ、ご飯と汁物に三つのおかずを組み合わせた「一汁三菜」の精進料理を基本としています。

例えば、ご飯、豆腐と野菜の汁物、かぼちゃの煮物、青菜のごまあえ、漬物を組み合わせます。精進料理として作る場合は、肉や魚を使わず、汁物のだしにも昆布や干ししいたけなどを使います。

お膳は、供える相手が食事をする向きに合わせて置きます。浄土宗では、いったん手前に箸を置いてご飯などを並べた後、お膳を半回転させ、箸をご先祖様の側に向けて供える方法を紹介しています。

一方、浄土宗は、家庭で食べるものと同じ食事を供えてもよいとも案内しています。必ず特別な料理を毎食作るという意味ではなく、家の習わしに合わせて無理なく用意します。

食べ物と一緒に用意するお盆の飾り

食べ物のほかに、花・線香・ろうそくなども仏壇や盆棚のお供えとして使われます。これらは水や食べ物と合わせて「五供(ごく)」と呼ばれる、仏様へのお供えの基本です。ただし、水の供え方などは宗派で異なります。

  • 花:季節の生花を花立てに飾ります。花の水はこまめに替えましょう。
  • 盆提灯・ほおずき:ご先祖様を迎える目印として飾られます。ほおずきは提灯に見立てた飾りです。
  • 精霊馬:きゅうりの馬となすの牛を作り、ご先祖様の行き来を表す飾りとして添える家庭があります。
  • 水の子:細かく切ったなす・きゅうりと米を水に浸したお供え物です。蓮の葉や皿に盛る例があり、縁のない霊への供養という意味もあります。

飾る場所は仏壇や、その前に設けた盆棚などです。食べ物は清潔な器に盛り、仏壇のご本尊や位牌を隠さず、手を合わせやすい位置に置きます。盆棚の作り方まで同じ形にする必要はありません。

お供えはいつ置いて、いつ下げる?

一般的には、7月盆または8月盆の13日にご先祖様を迎える前に準備し、15日か16日のお見送りまでお盆の飾りを続けます。ただし、料理や生の食べ物を何日も置き続けるという意味ではありません。

ご飯や汁物などのお膳は、食事の時間に合わせて供え、食事が終わったら下げる方法があります。果物も傷み具合を見て取り替えます。供え終わった食べ物は、食べられる状態なら家族で分けていただけます。

お盆は暑い時期です。厚生労働省も、調理した食品を室温で長く放置しないよう呼びかけています。団子、ゆでたそうめん、お膳の料理などは短い時間で下げ、すぐに食べないものは適切に冷蔵します。長く置いて傷んだものや、安全に食べられるか分からないものは口にしないでください。

宗派や地域によってお供えが違う

ここまでの品物は、お盆のお供えとして見られる例です。必ず用意するものの一覧ではありません。曹洞宗も、団子やそうめん、水の子などは地域や家庭によって異なると案内しています。

特に浄土真宗本願寺派では、ご先祖様の霊を迎えるための盆棚や精霊馬、お膳は用いません。お盆も普段の仏壇のお参りを大切にし、ご本尊に餅・菓子・果物などを供えると説明しています。水の供え方もほかの宗派と同じではありません。

自宅の作法が分からないときは、菩提寺や家族に確認するのが確かです。お供えは品数を増やすことよりも、手を合わせる気持ちと、食べ物を無駄にしないことを大切にしましょう。

参考資料