贈り物に現金を添えてもいい?失礼にならない渡し方

マナー・付き合い
ソボチエ編集部

贈り物に現金を添えても、失礼にはなりません。結婚祝い・出産祝いなどで、生活に役立ててもらえる現金と、気持ちが伝わる品物を一緒に贈る方法があります。ただし、両方を用意する義務はありません。現金は用途に合うご祝儀袋に包み、品物は別に包装します。金額は現金と品物の合計で考え、相手が気を遣わない範囲にしましょう。郵送する場合は、現金を普通郵便や宅配の荷物に入れず、現金書留を利用します。

現金と品物を両方贈ってもマナー違反ではない

お祝いには、現金だけを包む方法、品物だけを贈る方法、両方を組み合わせる方法があります。三越伊勢丹の贈答マナーでは、現金や商品券に品物を添える場合の包装方法が案内されています。結婚祝いについても、現金とは別に品物を贈る例が紹介されています。

例えば、赤ちゃんの誕生を祝って現金と小さなベビー用品を贈ったり、結婚祝いのご祝儀に新生活で使う品物を添えたりできます。現金も品物も必ず贈るという決まりはないため、相手との関係や希望に合わせて選びましょう。

結婚・出産・入学・新築祝いではどう組み合わせる?

どんな品物を添えるかは、お祝いの内容によって考えます。

  • 結婚祝い:披露宴に出席するならご祝儀が基本です。特に親しい相手へ品物も贈りたい場合は、二人の希望を聞いて、使いやすい日用品などを選びます。式当日は荷物が多くなるので、品物は前もって渡すか後日届けます。
  • 出産祝い:現金と、肌着・タオル・ベビー用品などの小さな品物を組み合わせられます。赤ちゃん用品はすでに用意している場合もあるため、保護者に希望を聞くと安心です。
  • 入学祝い:学用品を買うための現金に、本人が使う文房具などを添える方法があります。学校指定の用品は重複しないよう、保護者に確かめます。
  • 新築祝い:現金と、相手の好みに合ったタオルや食品などを贈る方法があります。家具や家電は置く場所の問題もあるので、希望を確認してから選びましょう。
  • 長寿祝い・誕生日:記念になる品物や食事会など、本人が喜ぶ形を優先します。現金を添えるかどうかは、家族間の習慣や本人の考え方に合わせます。

現金が実用的な場面でも、品物を必ず追加する必要はありません。相手から「必要なものを自分で選びたい」と希望されたなら、現金だけにする方がよい場合もあります。

現金と品物の金額は、合計で考える

現金と品物を一緒に贈るときは、両方を合わせた予算を先に決めましょう。結婚祝いなどでは、ご祝儀にさらに高価な品物を添えると、相手にお返しの負担を感じさせることがあります。

例えば、出産祝いとして全体で1万円ほどを考えているなら、「現金5,000円と5,000円程度の品物」という組み合わせが一例です。これは決まった相場や配分ではありません。現金と品物を半分ずつにする必要もなく、現金を中心にして小さな品物を添えてもかまいません。

金額は相手との関係によって変わります。親族なら家ごとのお祝いの習慣を確認し、友人・同僚なら負担の少ない範囲にするとよいでしょう。すでにご祝儀を用意している場合は、品物を重ねて高額にしすぎないようにします。

目上の方へ現金を贈ると失礼になる?

上司や恩師など、目上の方に現金を贈ることは、「お金に困っていると考えているように見える」という理由で失礼に受け取られる場合があります。そのため、一般的なお祝いや新築祝いでは、現金より品物を選ぶ方が無難なことがあります。

一方、現金が役立つことを本人が望んでいる場合や、親族間で現金を贈る習慣がある場合もあります。高島屋は開店・開業祝いについて、目上の方に現金を贈ることも例外的に認められると案内しています。目上だから現金は絶対に渡せない、というわけではありません。

迷うなら、本人の希望を聞くか、品物やカタログギフトなどを選びましょう。特に職場の上司・取引先へ贈る場合は、相手側の贈答品に関する決まりにも配慮します。

現金はご祝儀袋、品物は別の包装にする

現金を贈る場合は、お札をそのまま品物の袋に入れるのではなく、お祝いの用途に合ったご祝儀袋に包みます。中袋があればお札を入れ、外側に表書きと贈り主の名前を書きます。品物は別にギフト包装をして用意しましょう。

三越伊勢丹は、現金や商品券に品物を添える場合、品物は包装だけでよく、重ねてのし紙を付ける必要はないと案内しています。現金のご祝儀袋と品物の両方に、同じ表書きののし紙を付けなくてもかまいません。

一般的な表書きと水引の例は、次のとおりです。

お祝い 表書きの例 水引の目安
結婚祝い 寿・御結婚御祝 紅白・金銀の10本結び切り
出産祝い 御出産御祝 紅白5本の蝶結び
入学祝い 御入学祝・御祝 紅白5本の蝶結び
新築祝い 御新築祝・御祝 紅白5本の蝶結び
長寿祝い 御祝・寿 紅白5本の蝶結び

なお、ご祝儀袋は中に包む金額に釣り合ったものを選びます。金額に対して豪華すぎる袋を選ぶ必要はありません。

現金をプレゼントの箱の中へ直接入れてもいい?

品物の箱の底や包装紙のすき間に、お札を直接入れるのは避けましょう。開封時に気付かれなかったり、包装と一緒に捨てられたりするおそれがあります。

現金はご祝儀袋に入れ、品物とは分けて渡すと、受け取った相手にも分かりやすくなります。遠方へ送る場合も、現金を品物の中に隠して普通の宅配便で送るのではなく、郵送方法を確認することが大切です。

手渡しするときは現金と品物をどう渡す?

直接渡す場合は、ご祝儀袋をふくさ(袱紗)に包んで持参します。相手の前でふくさから取り出し、表書きが相手に読める向きにして両手で差し出しましょう。品物も別に渡します。

例えば「ご結婚おめでとうございます。お祝いと、新生活で使っていただけそうな品を用意しました。よろしければお受け取りください」と伝えれば十分です。出産祝いなら「赤ちゃんの誕生おめでとうございます。必要なものを選ぶ足しにしてもらえたらうれしいです」といった言葉も自然です。

結婚式の受付ではご祝儀を渡し、品物は別の日に贈る方が、新郎新婦の荷物を増やさずに済みます。家へ訪問する場合も、相手の都合を聞いてから届けましょう。

郵送するときは現金書留を使う

現金を郵送する場合は現金書留を利用します。普通郵便、レターパック、ゆうパックに現金を入れて送ることはできません。品物の箱に現金を忍ばせて送るのも避けてください。

日本郵便によると、現金書留には、定形・定形外郵便物の規格内であれば手紙や小さな品物を同封することも可能です。ただし、ゆうパックを現金書留にすることはできません。

品物が大きい場合は、現金を現金書留で送り、品物は別の荷物として発送します。現金書留を利用するときは、ご祝儀袋が入る大きさや料金、郵便物のサイズ・重さを郵便局の窓口で確認しましょう。送り先には、現金と品物が別々に届くことを一言知らせると丁寧です。

お祝い以外で現金と品物を贈る場合は?

お見舞いや弔事でも、現金と品物を一緒に用意する場合があります。ただし、お祝いと同じ赤白ののし紙をそのまま使うのは適切ではありません。現金を入れる袋や、品物に使う掛け紙は、用途に合わせて選びます。

相手の病状や喪家の負担を考える必要があるため、品物を必ず添える必要はありません。お祝いと同様に、現金と品物を両方用意することより、相手の状況に合った形を選ぶことを大切にしましょう。

参考資料