どんど焼きはいつする?正月飾りを燃やす意味と由来
どんど焼きは、1月15日の小正月(こしょうがつ)ごろに、しめ飾りや門松などの正月飾りを集めて燃やす伝統行事です。正月に迎えた年神さまを見送り、一年の健康や家内安全、豊作を願う意味があります。ただし、開催日は全国共通ではなく、1月7日・8日・14日や、15日に近い土日などに行う地域もあります。
どんど焼きは何月何日?地域による日付の違い
どんど焼きの代表的な日は、1月15日です。小正月の火祭りとして、神社や地域の広場などで行われてきました。神社本庁によると、多くの神社では大晦日から1月15日までの間に、左義長やどんど焼きなどのお焚き上げが行われます。
一方、実際の日付には次のような例があります。
- 1月7日または14日:長野県飯田市では「ほんやり」と呼ぶ地域の行事があり、7日に行う地区と14日に行う地区があります。
- 1月8日:東京都台東区の鳥越神社では、毎年1月8日に「とんど焼き」を行うと案内しています。
- 1月15日:京都府久御山町の東一口(ひがしいもあらい)では、毎年15日に「とんど」を行う習わしがあります。
- 15日に近い日曜日:京都府京田辺市の東区では、昔は15日でしたが、現在は小正月に近い日曜日に行っています。
このように、正しい日が一つだけ決まっているわけではありません。年によって曜日や天候で日程が変わることもあるため、参加する場合はその年の神社や自治会の案内を確かめましょう。
正月飾りを燃やすのは、年神さまを見送るため
正月には、家に幸せや実りをもたらす年神(としがみ)さまを迎えると考えられてきました。門松やしめ飾りは、その年神さまを迎えるための飾りです。
どんど焼きでは、役目を終えた正月飾りを火にくべ、燃え上がる火や煙とともに年神さまを見送るという意味が伝えられています。東京都台東区も「お正月にお迎えした神様をお送りする行事」と説明しています。
また、火を囲んで一年の無病息災(病気や災いがなく元気に暮らすこと)、家内安全、五穀豊穣(作物が豊かに実ること)を願う地域もあります。正月飾りをただ片付けるだけではなく、感謝と新年の願いを込めた行事なのです。
「左義長」とも呼ぶのはなぜ?行事の由来
どんど焼きには「左義長(さぎちょう)」「とんど」「どんどん焼き」「ほんやり」など、地域によってさまざまな呼び名があります。
京都市の文化資料では、左義長の由来として、宮中で正月に行われていた火の行事が、のちに庶民にも広まったことを紹介しています。京都府久御山町によると、宮中では正月15日または18日に、青竹などを組んで扇や短冊を飾り、燃やす行事が行われていました。
その一方で、地域には、正月飾りを集めたり、道祖神などをまつったりする独自の風習もあります。長野県飯田市では、子どもが中心になって正月飾りを集め、竹や木を組んで燃やす「ほんやり」が伝えられてきました。
今のどんど焼きは、宮中の左義長の流れに加え、各地の暮らしや信仰が重なって受け継がれてきた火祭りといえます。
どんど焼きで餅を焼いたり、書き初めを燃やしたりする意味
正月飾り以外にも、どんど焼きの火にはさまざまな願いが込められています。
- 餅や団子を焼く:どんど焼きの火で焼いた餅を食べると、一年を健康に過ごせるという言い伝えがあります。
- 火や煙に当たる:その年の無病息災を願う習わしがあります。
- 書き初めを燃やす:紙が燃えて高く舞い上がると、字が上手になると伝える地域があります。
京田辺市や山口県の文化財資料にも、こうした風習が紹介されています。いずれも願いを込めた言い伝えであり、火や煙に当たることで病気を防げるという医学的な意味ではありません。実際に餅を焼けるか、書き初めを持ち込めるかは会場ごとに異なります。
正月飾りを外す日と、どんど焼きの日は同じ?
正月飾りを外す日と、どんど焼きの開催日が同じとは限りません。しめ飾りや門松を飾る「松の内」は、1月7日までとする地域も、15日までとする地域もあります。
例えば松の内が7日までの家庭で、どんど焼きが15日なら、先に飾りを外し、当日まで清潔で雨に濡れない場所に保管しておくとよいでしょう。京田辺市の資料にも、14日に外した正月飾りを15日のとんどで燃やした例が載っています。
いつ外すか迷うときは、家庭の習わしや地域の松の内に合わせ、持参する日は会場の日程に従ってください。
参加するときに確認したいこと
どんど焼きは大きな火を使うため、見学や持ち込みの際は次の点を確認しましょう。
- 日程と会場:神社や自治会の公式案内で、開催日時、受付時間、荒天時の変更を確認します。
- 持ち込める物:しめ飾りなどでも、プラスチックや金属の飾りが付いているものは、受け付けない場合があります。主催者の決まりを確認します。
- 火の近くでの行動:係の人の案内に従い、火や燃えている竹には近づきすぎないようにします。餅などを勝手に火に入れないでください。
福井市は、地域のどんど焼きについて、正月飾りを燃やせる物だけに分けて扱うよう案内しています。持ち込み方法は会場によって異なるので、確認せず何でも燃やしてよいわけではありません。開催場所がない場合も、家庭で無理に火を起こさず、自治体のごみの分別方法に従って正月飾りを片付けましょう。