「意外」と「以外」の違いは?間違えやすい使い分け
「意外」と「以外」は、どちらも「いがい」と読みますが、意味はまったく違います。「意外」は、予想していたことと実際が違っていること。「以外」は、ある人や物、範囲を除いたほかのことを表します。
例えば、「意外と簡単だった」は思ったより簡単だったという意味で、「私以外は知っていた」は私を除く人たちが知っていたという意味です。迷ったときは、「思ったより」なのか「~を除いて」なのかを考えましょう。
「意外」は思っていたことと違うとき
「意外」は、予想や想像と実際の結果が違い、思いがけないと感じるときに使います。漢字ペディアでは「思いのほか」という意味で説明されています。「予想外」や「案外」に近い言葉です。
- 問題が意外に難しかった
- 初めて行った店が意外と近かった
- 意外な結末に驚いた
- おとなしい友達の意外な一面を知った
「意外に難しかった」は、簡単だと思っていたのに難しかった、という場合です。「意外な一面」は、それまで知らなかった、その人の思いがけない特徴を表します。
「意外」は驚くようなよい結果にも、困るような結果にも使えます。「意外とおいしい」「意外に時間がかかった」のどちらも自然です。
「以外」はそれを除くほかのものや範囲
「以外」は、ある人や物を除いたほかのもの、または決めた範囲の外側を表します。小学館の『デジタル大辞泉』でも「ある範囲の外側」「それを除く他の物事」という二つの意味が示されています。
- 私以外は全員参加した
- 水以外の飲み物を選ぶ
- 日曜日以外なら予定が空いている
- 関係者以外は入れない
- 料理以外にも趣味がある
「水以外の飲み物」は、水を除いた飲み物のことです。「私以外は全員参加した」なら、参加しなかったのは私で、ほかの人は参加したという意味になります。
「以」は範囲などの起点を示す漢字です。「以内」「以上」「以降」といった言葉にも使われます。予想外の驚きではなく、どこまでを含めるか、何を除くかに注目した表現です。
「意外に」と「以外に」はどう使い分ける?
どちらも「いがいに」と読むので、文章にするときに間違えやすい形です。続く言葉と、伝えたい意味を考えると区別できます。
- 意外に早く終わった:思っていたより早く終わった
- 私以外に二人来た:私を除いて、さらに二人が来た
- 意外に静かな町だった:想像より静かだった
- この方法以外に手がない:この方法を除くと、ほかに手がない
「意外に」は「思ったより」に言い換えられます。「以外に」は「それを除いて、ほかに」と言い換えられることが多いので、意味が通るかを試してみましょう。
「意外にも」と「以外にも」では意味が変わる
「にも」が続く場合も、漢字によって意味が変わります。次の二つの例を比べてみましょう。
- 意外にも人がいた:誰もいないと思っていたのに、人がいた
- 私以外にも人がいた:私だけでなく、ほかにも人がいた
一つ目は、予想と違って驚いたことを伝えています。二つ目は、私を除くほかの人もいたことを伝えています。同じ「いがいにも」でも、「意外にも」は驚き、「以外にも」は除外や追加の範囲が中心です。
「意外と簡単」は正しい?「以外と簡単」は?
「意外と簡単だった」は、思っていたより簡単だったという意味で使われる表現です。小学館の『デジタル大辞泉』にも、「意外に」と同様に「意外と」の形が現在使われていると説明されています。
一方、同じ意味で「以外と簡単」と書くのは間違いです。「以外」は何かを除くという意味なので、簡単だったことへの驚きは表せません。
例えば「意外と近い」「意外と楽しい」「意外と知られていない」は、すべて「意外」を使います。文章で迷った場合は「意外に近い」のように言い換えても意味は変わりません。
書く前に確認したい二つの言い換え
「いがい」を漢字で書く前に、次のように言い換えてみると判断しやすくなります。
- 「予想と違って」「思ったより」と言えるなら「意外」
- 「~を除いて」「~のほかに」と言えるなら「以外」
例えば「先生いがいの人」なら「先生を除く人」なので「先生以外の人」です。「いがいな発見」なら「予想していなかった発見」なので「意外な発見」です。意味に合う言い換えができれば、漢字も自然に決まります。
まとめ
「意外」は予想と違って思いがけないこと、「以外」はあるものを除いたほかのことを表します。「意外と簡単」「私以外の人」のような身近な例を覚え、「思ったより」と「~を除いて」のどちらに言い換えられるかで使い分けましょう。