「以降」と「以後」の違いは?日付や時間ではどう使う?

言葉・日本語
ソボチエ編集部

「以降(いこう)」と「以後(いご)」は、どちらもある日や時刻を基準に、それより先の時間を表す言葉です。「4月1日以降」と「4月1日以後」は、どちらも原則として4月1日を含みます。

違いは、意味の範囲よりも使われ方の傾向にあります。「以降」はその時点から続く時間の経過を表すとき、「以後」は「今から先」「その時から先」を伝えるときによく使います。

「以降」はある時からの時間の流れを表す

「以降」は、基準となる日付、時刻、出来事などから後を意味する言葉です。ある時点を境にした期間や、そこで起きた変化を説明するときに使えます。

  • 4月以降に予定を決める:4月から後の日程を考える。
  • 午後3時以降に来てください:午後3時から後に来てほしい。
  • 引っ越し以降、通勤が楽になった:引っ越しを境に通勤の様子が変わった。

「明治維新以降」のように、ある出来事から続く時の流れに目を向ける表現としても使われます。

「以後」は「その時から先」「これから先」を表す

「以後」も、指定した時点から後を表します。日付や時刻の後に付けるだけでなく、「以後、気をつけます」のように、単独で「これから先」という意味でも使えるのが特徴です。

  • 午後3時以後は家にいます:午後3時から後は家にいる。
  • 来月以後の予定を知らせる:来月から後の予定を知らせる。
  • 以後は同じ間違いをしないようにします:今から先は気をつける。

何かをきっかけに、これからの行動や決まりを伝えるときにも「以後」は自然に使えます。

「4月1日以降」「4月1日以後」は4月1日を含む?

日付を指定した場合、通常はどちらもその日を含みます。

  • 4月1日以降に申し込める:4月1日から申し込める。
  • 4月1日以後に申し込める:こちらも4月1日から申し込める。

「4月1日を含めず、4月2日から」という意味ではありません。4月1日を除きたいなら、「4月2日から」「4月1日の翌日から」と書くと明確です。

文化庁の「公用文作成の考え方」でも、「5月1日以後」は5月1日を含むと説明しています。国語辞典でも、日付や時刻では基準となる時点を含めるのが通常とされています。

「午後3時以降」「午後3時以後」は3時ちょうどを含む?

時刻の場合も考え方は同じです。「午後3時以降」「午後3時以後」は、どちらも午後3時ちょうどを含み、それより後の時間を指します。

たとえば、「午後3時以降に電話してください」と言われたら、午後3時に電話しても指定された時間に当てはまります。一方、「午後3時より後」と指定されている場合、午後3時ちょうどは含まれません。

ただし、「4月1日以降」と日付だけが書かれていても、その日の受付開始時刻まで決まるわけではありません。

「以降」と「以後」はどう使い分ける?

実際には、どちらを選んでも意味がほとんど変わらない表現があります。「来月以降の予定」と「来月以後の予定」は、どちらも自然な言い方です。

迷ったときは、次のように考えると選びやすくなります。

  • 基準の時点から続く期間や変化を説明したい:以降
  • 「これから先は」と伝えたい:以後

これは使い分けの目安であり、必ず一方しか使えないという決まりではありません。

日付や時刻の誤解を防ぐ書き方

申し込み期間や予定の調整など、1日の違いが大切な場面では、具体的な日付や時刻を示すと安心です。

  • その日を含めたい:「4月1日から」「4月1日以降(当日を含む)」
  • その日を含めたくない:「4月2日から」「4月1日より後」
  • 時刻まで決めたい:「4月1日午前9時から受付」

終了日も決まっているなら、「4月1日から4月10日まで」のように書くと、期間の始まりと終わりがはっきりします。

まとめ

「以降」と「以後」は、どちらも基準となる日付や時刻を含み、その先を表すのが基本です。「以降」は時間の経過、「以後」は「これから先」という意味に目を向けると、使い分けやすくなります。

参考資料