「お世話になっております」は初めての相手にも使える?
「お世話になっております」は、初めてメールを送る相手にも使える場合があります。判断のポイントは、相手と自分の会社との間に、すでに取引などの関係があるかどうかです。
自分は新しい担当者でも、会社同士で以前から仕事をしているなら使えます。一方、会社同士もまったく初めての相手には、「初めてご連絡いたします」「突然のご連絡失礼いたします」と書くほうが自然です。
「お世話になっております」は日頃の関係への感謝
「世話になる」は、人から援助を受けたり、助けてもらったりすることです。小学館の『デジタル大辞泉』や『精選版 日本国語大辞典』にも、その意味が載っています。
ビジネスメールの「お世話になっております」は、相手に何かを手伝ってもらったときだけの言葉ではありません。日頃の取引や仕事上の付き合いに対し、感謝を伝える挨拶として使われます。そのため、相手との関係がすでに続いているかが大切になります。
初めての相手でも使える場合・使わないほうがよい場合
初めて連絡するという点は同じでも、相手との関係によって書き出しが変わります。
- 会社同士で以前から取引がある:自分が初めて担当する相手でも、「お世話になっております」を使えます。
- 会社同士も初めてで、取引や面識がない:「初めてご連絡いたします」「突然のご連絡失礼いたします」などが適しています。
- これから新しく仕事上の付き合いが始まる:「お世話になります」「今後ともよろしくお願いいたします」などを使えます。
「いつもお世話になっております」「平素よりお世話になっております」は、日頃から関係があることを一層はっきり示す言い方です。会社としても初めての相手には無理に使わないほうがよいでしょう。
既存の取引先へ初めてメールするときの例文
担当者が替わった場合などは、会社同士の関係への挨拶に続けて、自分が誰であるかを伝えます。
「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△と申します。このたび前任の□□に代わり、貴社の担当を務めることになりました。今後ともよろしくお願いいたします。」
この文では、初めてメールする本人ではなく、以前からの会社同士の付き合いに対して「お世話になっております」と述べています。誰から担当を引き継いだのかを書くと、相手にも関係が伝わりやすくなります。
まったく初めての相手に送るメールの例文
自分にも会社にも接点のない相手へ送るなら、最初に初回の連絡であることを伝え、会社名・名前・連絡の目的を続けます。
「突然のご連絡失礼いたします。株式会社〇〇の△△と申します。貴社のサービスについてお伺いしたいことがあり、ご連絡いたしました。□□についてご案内いただけますでしょうか。」
相手から問い合わせを受けて初めて返信する場合なら、「お問い合わせいただき、ありがとうございます。株式会社〇〇の△△と申します」と、相手が連絡してくれたことへのお礼から始める方法もあります。
会ったことはあるが、メールするのは初めての場合
以前に名刺交換や打ち合わせをしているなら、初めてのメールでも「先日はお時間をいただき、ありがとうございました」のように、そのときのお礼を伝えると自然です。
「先日の説明会でご挨拶しました、株式会社〇〇の△△です。その節はありがとうございました。お話しした□□の件でご連絡いたしました」と書けば、相手も連絡の経緯を思い出しやすくなります。
すでに仕事上の関係が始まっているなら「お世話になっております」を使っても構いません。初めてのメールかどうかだけで、言い方を決める必要はありません。
「お世話になります」とはどう違う?
「お世話になっております」は、今まで続いてきた関係への感謝を表す挨拶です。「お世話になります」は、これから始まる関係や、今後の協力をお願いする気持ちを表すときによく使います。
例えば、取引開始が決まった相手への挨拶なら「このたび担当いたします△△と申します。これからお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします」と書けます。
まだ取引も始まっておらず、突然問い合わせや提案を送るだけなら、「お世話になります」と決めつけるより、初回の連絡であることと用件を伝えるほうが分かりやすくなります。
初回メールで気をつけたいこと
書き出しの挨拶が丁寧でも、誰から何のために届いたメールなのか分からないと、相手は対応に困ります。初めての連絡では、挨拶に続けて次の情報を簡潔に書きましょう。
- 会社名や部署名、自分の名前
- 連絡したきっかけ(担当変更、紹介、問い合わせなど)
- 用件と、相手にお願いしたいこと
なお、同じ会社の同僚や上司への普段の連絡では、「お世話になっております」より「お疲れ様です」などの挨拶が自然な場合が多くあります。相手との関係に合わせて使い分けましょう。
まとめ
「お世話になっております」は、自分が初めて連絡する相手でも、会社同士に継続した付き合いがあれば使えます。まったく初めての相手には「初めてご連絡いたします」などから始め、自己紹介と用件を伝えると自然です。