「近日中」と「近いうち」の違いは?どのくらいの期間?

言葉・日本語
ソボチエ編集部

「近日中(きんじつちゅう)」と「近いうち」は、どちらも「それほど遠くない将来」を表します。どちらにも「何日以内」という決まった期限はありません。

違いは主に言葉の使われ方です。「近日中」は案内や仕事の連絡などで使いやすく、「近いうち」は普段の会話でも自然に使えます。ただし、どちらも具体的な日付を約束する表現ではないため、期限が大切な場面では注意が必要です。

「近日中」はどういう意味?

「近日」は「近いうち」「ちかぢか」という意味です。小学館の『デジタル大辞泉』では、「近日中に伺います」「近日公開」といった例が紹介されています。また、『精選版 日本国語大辞典』では、これから幾日もたたないうちという意味も示されています。

「近日中」は、そのような近い将来のうちに、何かをする予定を伝える言葉です。

  • 近日中に資料をお送りします。
  • 新しい商品について近日中にお知らせします。
  • 近日中に結果をご連絡します。

少し改まった案内にも合う表現ですが、この言葉だけで送付日や連絡日が決まるわけではありません。

「近いうち」はどういう意味?

「近いうち」は、今からあまり時間がたたない間に、という意味です。『デジタル大辞泉』の「近い」の項目でも、時間の隔たりが少ないことを表す例として「近いうちに完成する」という使い方が挙げられています。

家族や友人との会話から仕事のやり取りまで、幅広く使える言い方です。

  • 近いうちに一緒にご飯を食べよう。
  • 近いうちに部屋の片付けをしたい。
  • 近いうちに日程をご案内します。

具体的な日をまだ決めていない予定や希望を伝えるときにも使われます。

「近日中」と「近いうち」はどう使い分ける?

例えば、同じ連絡の予定でも「近日中にご連絡します」と「近いうちにご連絡します」は、どちらも自然です。

前者は仕事上の報告や案内などに合いやすく、後者はやわらかく、普段の会話に近い印象になります。ただし、これは言葉の使われ方の傾向であり、仕事では必ず「近日中」を選ぶという決まりではありません。

映画や商品の「近日公開」は、公開が遠くないことを知らせる定番の言い方です。一方、友人に「近いうちに遊びに行こう」と声をかけるのも自然です。場面に合った言葉を選びましょう。

何日以内?「3日以内」「1週間以内」と同じ?

「近日中」を聞いて数日ほどを思い浮かべる人もいるでしょう。しかし、国語辞典の説明には、必ず3日以内、あるいは1週間以内という決まった日数は示されていません。

「近いうち」も同じです。何をするのか、相手とどのような約束をしているのかによって、想像する時期が変わります。「近日中」のほうが必ず「近いうち」より短い期間を指す、という決まりもありません。

そのため、「近日中に返事が来る」と言われても、何月何日までに届くかは、その言葉だけでは判断できません。

期限をはっきり伝えたいときの書き方

提出や支払い、予約など、遅れると困る予定では、あいまいな言い方を具体的な日付に変えると伝わりやすくなります。

  • 「近日中に返信します」より「金曜日までに返信します」
  • 「近いうちに発送します」より「3日以内に発送します」
  • 「近日中に公開します」より「11月10日に公開予定です」

まだ日にちが決まっていない場合は、「公開日は未定です。決まり次第お知らせします」のように、分かっていることと未定のことを分けて伝える方法もあります。

「予定」と書く場合は、確定した約束ではなく見込みであることも伝わります。

相手から「近日中」と言われたらどう確認する?

相手の言葉をこちらだけの判断で「3日以内」などに置き換えず、必要なときは予定を尋ねるのが確実です。

  • 「近日中とのことですが、何日ごろを予定していますか?」
  • 「来週の月曜日までに必要なのですが、間に合いそうですか?」

急いでいない雑談なら、細かい日付を決めずに「近いうちに」と話しても十分です。締め切りや約束が関係するときだけ、互いに同じ日程を思い浮かべられるようにしましょう。

まとめ

「近日中」と「近いうち」は、どちらも近い将来を表し、決まった日数の違いはありません。「近日中」は案内や連絡に、「近いうち」は日常の会話に使いやすい傾向があります。期限が重要な場合は、具体的な日付や日数で伝えるのが確実です。

参考資料