魚の臭みを取るには?調理前にできる下処理
魚の臭みを抑えるには、まず血やドリップ、水分などの臭みのもとを取り除き、魚や料理に合わせて塩、酒、霜降りを使い分けるのが基本です。
切り身なら表面の水分を拭き取り、塩をして少し置いてから再び水分を拭く方法が使えます。丸ごとの魚なら、うろこ・えら・内臓・血合いを取り除き、手早く洗って水気をしっかり拭きます。
切り身は最初にドリップを拭き取る
パックから出した魚の表面に水分が付いていたら、キッチンペーパーでやさしく拭き取ります。キッコーマンは、魚の身から出る水分であるドリップも臭みのもとになると説明しています。
魚を強く押さえると身が崩れるため、表面を包むようにして水分を取ります。ここで臭みのもとになる水分を残さないことが、下処理の最初のポイントです。
塩を振って出てきた水分を拭く
切り身や下処理した魚は、塩を振って少し置くと余分な水分が出てきます。その水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。
農林水産省のアユの調理例では、塩を振って5分ほど置き、水分を拭き取ることで臭みを和らげています。キッコーマンのぶりの煮魚では、塩を振って10分置いてから次の下処理をしています。
魚の大きさや料理によって置く時間は違います。長く置きすぎると塩味が強くなることがあるため、使うレシピに時間が書かれている場合はその指定を優先します。
脂の多い魚には酒洗いも使える
ぶりのように脂の多い魚では、酒を使って臭みを取る方法もあります。キッコーマンは、ぶりに酒を全体へ絡めて5~10分置き、その後に水分を拭き取る「酒洗い」を紹介しています。
酒をかけるだけで終わらず、最後に出てきた水分を拭き取るところまでが下処理です。照り焼きなど、ぶりの脂や血合いの臭みが気になる料理で使いやすい方法です。
煮魚は熱湯をかけて霜降りする
煮魚では「霜降り」という下処理があります。魚に熱湯をかけて表面をさっと加熱し、汚れや臭みを落としてから煮る方法です。
キッコーマンは、ぶり大根など臭みが煮汁に残りやすい料理で、ぶりに熱湯をかけて霜降りする方法を紹介しています。別のぶりの煮魚レシピでも、塩を振って10分置いたあとに熱湯をかけ、汚れを取り、水気を拭いてから煮ています。
焼き魚や刺身など、すべての料理で霜降りするわけではありません。煮物など、レシピで霜降りが指定されている料理に使います。
丸ごとの魚は血合いまできれいにする
一尾の魚を自分で下処理するときは、うろこ、えら、内臓を取り除き、腹の中や背骨沿いに残った血合いもきれいにします。
農林水産省のアユやニジマスの下処理では、内臓やえらを取り除いたあと、背骨に沿った血合いを取りながら流水で手早く洗い、水気を拭く方法が紹介されています。
洗ったあとは水分を残さず、キッチンペーパーでよく拭きます。水につけたまま長く置くのではなく、必要な部分を手早く洗うのがポイントです。
魚や料理に合わせて下処理を選ぶ
- 切り身:まずドリップを拭き取る
- 塩焼きや焼き物:塩を振って出た水分を拭く方法が使える
- ぶりなど脂の多い魚:料理によって酒洗いを使う
- 煮魚:レシピに合わせて霜降りをする
- 丸ごとの魚:うろこ、えら、内臓、血合いを取り、手早く洗って水気を拭く
臭み取りは、香味野菜や濃い味で隠す前に、魚そのものに残った血や水分、汚れを取り除くことが基本です。
生の魚を扱ったあとは手と調理器具を洗う
生の魚を扱ったあとは、臭みだけでなく衛生面にも注意します。厚生労働省は、生の魚を扱った前後に手を洗い、魚の汁がサラダや調理済み食品へ付かないようにするよう案内しています。
魚を切った包丁やまな板は、そのまま別の食品に使わず、洗剤と流水でよく洗います。必要に応じて熱湯などで消毒し、清潔にしてから次の作業へ進みます。