霜はどうしてできる?寒い朝に地面が白くなる理由

自然・生き物
ソボチエ編集部

寒い朝に地面や草が白く見えるのは、空気中の水蒸気が、冷えた地面や葉の表面で小さな氷の結晶になり、霜(しも)が付くためです。霜は空から雪のように降ってくるのではなく、地面や植物の表面で直接できます。

特に、よく晴れて風の弱い夜は地面が冷えやすく、翌朝に霜が見られることがあります。天気予報の気温が0℃より高くても霜が付く場合があるのは、地面の表面が空気より冷たくなることがあるからです。

霜は空気中の水蒸気が氷になったもの

空気には目に見えない水蒸気が含まれています。地面や草の葉が0℃以下に冷え、周りの水蒸気がその表面で直接氷の結晶になると、霜ができます。このように気体の水蒸気から直接氷になる変化を「昇華(しょうか)」といいます。

気象庁の気象研究所では、霜を地面や地面近くのものに付いた氷の結晶と説明しています。結晶の形には、うろこ状や針状、羽のような形などがあります。細かな氷の結晶が表面を覆うことで、草や地面が白く見えるのです。

霜ができるまでの流れ

冬の朝に草へ霜が付く場合を考えると、次のような順番になります。

  1. 夜になり、地面や草の葉が周りの空気より冷えていきます。
  2. 地面や葉の表面温度が0℃以下になります。
  3. 表面近くの空気に含まれる水蒸気が、直接氷の結晶になります。
  4. 氷の結晶が草や土の表面に付いて育ち、朝になると白く見えます。

霜が育つには、低い温度だけでなく、氷の結晶になるための水蒸気も必要です。地面が冷えた日でも、霜が必ず付くわけではありません。

晴れて風の弱い夜にできやすいのはなぜ?

地面は夜になると、熱を外へ逃がして冷えていきます。雲が少ない夜は、地面から出た熱が空へ逃げやすく、地面の表面温度が下がりやすくなります。これを「放射冷却(ほうしゃれいきゃく)」といいます。

風が弱いと、地面の近くにたまった冷たい空気が、上の暖かい空気と混ざりにくくなります。そのため、地面や草がさらに冷え、霜ができる条件がそろいやすくなります。

また、盆地や谷のような低い場所には冷たい空気がたまりやすいため、霜が付きやすい場合があります。冬だけでなく、春や晩秋の冷え込んだ朝にも見られます。

気温が0℃以上でも霜がおりるのはなぜ?

天気予報で見る気温は、一般に地上約1.5メートルの高さの空気を測ったものです。一方、霜ができるのは草や地面などの表面です。そのため、予報の気温と霜が付く場所の温度は同じとは限りません。

長野地方気象台では、晴れて風が弱く、気温が3℃近くまで下がるようになると霜がおりやすいと説明しています。空気の気温が数℃でも、地面や葉の表面は0℃以下になっている場合があるのです。

ただし、3℃は霜ができるかどうかを決める厳密な境目ではありません。風、雲の量、場所、水蒸気の状態などによって変わります。

霜と雪・霜柱・露はどう違う?

寒い朝に見られる白いものには、でき方の異なるものがあります。

  • 霜:空気中の水蒸気が、冷えた地面や草などの表面で直接氷の結晶になったもの。
  • 雪:雲の中で育った氷の結晶などが、空から降ってきたもの。
  • 霜柱:土の中の水分が地表近くで凍り、氷の柱となって伸びたもの。
  • 露(つゆ):空気中の水蒸気が冷えた表面で液体の水滴になったもの。

霜も霜柱も白く見えることがありますが、霜は空気中の水蒸気からでき、霜柱は主に土の中の水からできます。また、霜は「霜がおりる」と言いますが、雪のように空から落ちてくるわけではありません。

朝になると霜が消えていくのはなぜ?

日の出後に日光が地面や草を温めると、付いていた氷の結晶が溶けて水になったり、水蒸気になって空気中へ戻ったりします。朝は一面が白く見えても、日が高くなるころには霜が見えなくなることがあります。

なお、春の冷え込んだ朝には、霜が植物の新芽や花を傷めることがあります。家庭菜園や庭の植物を育てている場合は、季節外れの冷え込みや霜注意報を確認しましょう。

まとめ

霜は、冷えた地面や草の表面に、空気中の水蒸気が直接氷の結晶となって付く現象です。晴れて風の弱い夜は放射冷却で地面が冷えやすく、翌朝に白い霜が見られることがあります。気温だけでなく、地面の温度や風、雲の状態も関係しています。

参考資料