雪はどうして降る?雨との違いをわかりやすく解説

自然・生き物
ソボチエ編集部

雪は、雲の中でできた氷の結晶が大きくなり、溶けずに地上まで落ちてきたものです。雨との大きな違いは、地上に届いたとき、液体の水滴なのか、固体の氷の結晶なのかという点にあります。

実は、空の高いところで雪としてできたものが、落ちる途中で溶けて雨になることもあります。雪が降るしくみと、雨になる場合との違いを見ていきましょう。

雪は雲の中で氷の結晶として生まれる

空気中には、目に見えない水蒸気が含まれています。気温が低い雲の中では、空気中の小さなちりなどをきっかけに、水蒸気が氷の結晶になることがあります。この小さな氷の結晶が雪のもとです。

できたばかりの氷の結晶に、周りの水蒸気がさらにくっついて凍ると、結晶は少しずつ大きくなります。結晶同士がくっつき、いくつも集まった雪のかたまりになることもあります。こうしたかたまりを「雪片(せっぺん)」といいます。

つまり雪は、雨粒が空中で単に凍ったものとは限りません。雲の中で水蒸気から氷の結晶が育つことが、雪のできる基本のしくみです。

雲から雪が降るまでの流れ

雪が地上に届くまでを、順番にすると次のようになります。

  1. 冷たい雲の中で、水蒸気から小さな氷の結晶ができます。
  2. 結晶に水蒸気がくっついて凍り、結晶が成長します。
  3. 結晶が大きくなったり、ほかの結晶とくっついたりして、落ちてきます。
  4. 落下中に溶けず、氷の結晶のまま地上まで届くと雪になります。

雪の結晶は、できるときの温度や水蒸気の量などによって形が変わります。また、一つの結晶が降る場合も、いくつもの結晶が集まって降る場合もあります。

雪と雨は何が違う?

雪と雨は、どちらも雲から地上へ落ちてくるものですが、届いたときの状態が違います。

  • 雪:氷の結晶や、その集まりが溶けずに降ってくるもの。
  • 雨:液体の水滴として降ってくるもの。

同じ雲から生まれた氷の結晶でも、地上まで冷たい空気の中を通れば雪になり、途中で暖かい空気の中を通って溶ければ雨になります。一方、雲の水滴が氷にならないまま成長して、雨になる場合もあります。

そのため、「雨は雪が溶けたもの」と説明できる場合は多いものの、すべての雨が必ず雪からできるわけではありません。

雪になるか雨になるかは、地上の気温だけで決まらない

気象庁の子ども向け解説では、地上の気温が2℃以下になると雪になることが多いとしています。ただし、2℃を境に必ず雨と雪が分かれるという意味ではありません。

雪が落ちてくる途中に、0℃より高い暖かな空気の層が厚くあると、雪は溶けやすくなります。反対に、地上付近が少し暖かくても、上空からの冷たい空気の層が続いていれば、雪のまま届くことがあります。

湿度も関係します。奈良地方気象台は、空気が乾いていると雪の表面から水分が蒸発し、そのときに熱が奪われるため、雪が溶けにくくなると説明しています。雨か雪かを考えるには、地上と上空の気温、湿度を合わせて見る必要があります。

みぞれは雪と雨のどちら?

雪が降ってくる途中で一部が溶け、雨と雪が混じって降るものを「みぞれ」といいます。気象庁でも、みぞれを雨と雪が混在して降る現象と説明しています。

例えば、空の高いところでは雪ができていても、地上近くが少し暖かいと、雪と雨が一緒に降ることがあります。なお、気象庁の観測では、みぞれは雪に含めて扱われます。

冬でも雪ではなく雨になることがあるのはなぜ?

冬でも、雲から地上までの空気が十分に冷えていなければ、落ちてくる氷の結晶が溶けて雨になります。同じ日に近い地域でも、標高や周りの空気の状態によって、山では雪、平地では雨となることがあります。

また、雪が降ることと、地面に積もることは別です。雪として地上に届いても、地面が暖かければ溶けて積もらない場合があります。外出や道路の状況を判断するときは、雪の予報だけでなく、気温や積雪の情報も確認しましょう。

まとめ

雪は、雲の中で成長した氷の結晶が、溶けずに地上まで届いたものです。途中で溶けて液体の水になれば雨となり、雨と雪が混じって降ればみぞれになります。どれになるかは、地上の気温だけでなく、上空から地上までの空気の温度や湿度によって変わります。

参考資料