露はどうしてできる?朝に草が濡れる理由

自然・生き物
ソボチエ編集部

朝、雨が降っていないのに草の葉が濡れているのは、多くの場合「露(つゆ)」が付いているためです。露は、空気中の目に見えない水蒸気が、夜の間に冷えた草や地面の表面で小さな水滴になったものです。

特に晴れて風の弱い夜は、草の葉が冷えやすくなります。水滴は夜の間にでき、朝の光を受けるときらきらと目立つのです。

露の正体は空気中の水蒸気からできた水滴

空気には、水が気体になった「水蒸気」が含まれています。ふだんは目に見えませんが、冷たい表面に触れると液体の水滴に変わることがあります。これを「凝結(ぎょうけつ)」といいます。

例えば、冷たい飲み物を入れたコップの外側に付く水滴も、空気中の水蒸気からできます。草の露は、これと同じしくみです。葉の中から水が染み出したり、空から雨が降ったりしなくても、葉の表面は濡れるのです。

夜から朝にかけて露ができるまで

草に露が付くまでの流れは、次のとおりです。

  1. 日が沈み、草の葉や地面が少しずつ冷えていきます。
  2. 葉の表面が、水蒸気が水滴になる温度まで下がります。
  3. 葉の近くにある水蒸気が液体の水になり、小さな水滴が付きます。
  4. 水滴が残ったまま朝になると、草が濡れているように見えます。

水蒸気が冷えて水滴になり始める温度を「露点温度(ろてんおんど)」と呼びます。これは空気の湿り気によって変わります。草の表面が露点温度まで冷えることが、露のできる大切な条件です。

なぜ草の葉は露が付きやすいの?

草の葉は薄く、地面から暖かさが伝わりにくいため、夜の間に周りの空気よりも冷たくなることがあります。気象学者の近藤純正氏は、植物の葉は土の表面よりも夜間に冷えやすいことを説明しています。

そのため、同じ場所でも草の葉に水滴が目立つことがあります。草だけでなく、屋外に置いた物や車の屋根などにも露はできます。表面が冷えることがポイントです。

晴れて風の弱い夜にできやすい理由

夜になると地面や草は熱を外へ逃がします。雲が少ないと熱が空へ逃げやすく、表面がよく冷えます。この現象を「放射冷却(ほうしゃれいきゃく)」といいます。

風が強いと、周りの比較的暖かい空気が葉に触れて、冷え方が弱まることがあります。そのため、晴れて風の弱い夜は露ができやすいのです。

ただし、冷えるだけで必ず露ができるわけではありません。空気中の水蒸気が少なく、乾燥していると、水滴が付きにくいこともあります。

露と霜はどう違う?

露と霜(しも)は、どちらも地面や草の表面でできますが、状態が違います。

  • 露:空気中の水蒸気が液体の水滴になったもの。
  • 霜:水蒸気が非常に冷えた表面で、直接氷の結晶になったもの。

草が水滴で濡れて見えるのが露、白い氷の結晶で覆われるのが霜です。霜は表面が氷点下に冷えるとできることがあります。露は主に、表面が0℃より高い状態で見られます。

朝の露はどうして消えるの?

日が昇って草の葉が温まると、水滴は蒸発して、目に見えない水蒸気として空気中に戻ります。そのため、朝は濡れていた草も、昼ごろには乾いていることがあります。

露が乾く速さは、日当たり、気温、湿度、風などによって変わります。朝と昼で同じ草を見比べると、変化が分かりやすいでしょう。

まとめ

朝に草が濡れるのは、夜の間に葉が冷え、空気中の水蒸気が水滴となって付くためです。晴れて風が弱く、空気に湿り気がある夜には露ができやすくなります。雨が降っていなくても、草の表面に水滴が生まれるのです。

参考資料