雷はどうして鳴る?放電で空気が振動するしくみ
雷が鳴るのは、雷の電気が空気を通るとき、空気が一瞬で熱くなり、激しく膨らむためです。周りの空気が押されて振動し、その振動が音になって耳へ届きます。大きな「ゴロゴロ」という音を「雷鳴(らいめい)」といいます。
雷は雲の中や、雲と地面の間で起こる強い放電です。光と音は同じ放電から生まれますが、見える瞬間と聞こえる瞬間には違いがあります。
雷の電気はどこから生まれるの?
雷が起こりやすいのは、上へ大きく発達した「積乱雲(せきらんうん)」です。雲の中では、氷の小さな粒と、あられのような氷の粒がぶつかり、プラスとマイナスの電気が分かれてたまっていきます。
たまった電気が大きくなると、雲の中や雲同士、雲と地面の間で一気に電気が流れることがあります。これを「放電(ほうでん)」といいます。冬に服を脱いだときの「パチッ」という静電気も放電の一種ですが、雷はずっと大きな規模の現象です。
放電から大きな音が出るまで
雷が起きたときに音が生まれるしくみは、次のように説明できます。
- たまった電気が、空気の中にできた道筋を一気に流れます。
- 電気が通った道筋の空気が、一瞬で非常に高い温度になります。
- 熱くなった空気が急に膨らみ、周りの空気を強く押します。
- 押された空気の振動が波となって広がり、雷鳴として耳に届きます。
空気が急に押されて生まれる、とても強い圧力の波を「衝撃波(しょうげきは)」といいます。この衝撃波が広がることで、大きな雷鳴が周囲へ伝わります。
空気が震えると、なぜ音になるの?
音は、空気などの振動が次々に伝わってできるものです。手をたたくと、手の間の空気が押され、その振動が耳に届きます。雷鳴も、空気の振動が耳まで伝わるという点では同じです。
ただし雷では、電気の通り道に沿って空気が急激に膨らみます。そのため、手をたたいたときとは比べものにならないほど強い音が生まれることがあります。
雷がゴロゴロと長く聞こえる理由
雷の電気が通る道筋は、一直線ではなく、枝分かれしたり曲がったりしながら長く伸びることがあります。その道筋のいろいろな場所で音が生まれます。
音が生まれた場所によって、耳までの距離が違います。近い場所からの音は先に、遠い場所からの音は遅れて届くので、一つの雷でも「ゴロゴロゴロ」と長く続いて聞こえることがあります。
近くの雷は「バリッ」「ドーン」と鋭く大きな音になりやすく、離れた雷は低く響くような音に聞こえることがあります。音の違いには、雷までの距離や空気の状態も関係します。
地面に落ちない雷でも音は鳴る?
雷には、雲と地面の間で起こるものだけでなく、雲の中や雲と雲の間で起こるものもあります。どちらも空気中で放電が起こり、周りの空気が熱せられるため、雷鳴が生まれます。
雷が地面に落ちたときの音だけが、雷鳴というわけではありません。雲の中で光った雷でも、条件によってゴロゴロという音が聞こえるのです。
雷が光ってから音が聞こえるのはなぜ?
雷の光と音は、ほぼ同じときに生まれます。しかし、光は音よりもずっと速く進むため、離れた場所では先に光が見えて、そのあとに雷鳴が聞こえます。
光ってから音が聞こえるまでに間があっても、次の雷が近くに落ちる可能性はあります。雷鳴が聞こえたら、早めに建物や自動車(オープンカーを除く)の中など、安全な場所へ避難してください。
まとめ
雷鳴は、放電によって空気が急激に熱せられ、膨らむことで生まれる音です。電気の通り道のさまざまな場所からの音が時間差で届くため、短い「バリッ」という音にも、長い「ゴロゴロ」という音にも聞こえます。