掃除用アルコールはどこに使える?使えない素材と注意点
掃除用アルコールは、手あかや皮脂、軽い油汚れを拭き取る掃除に使いやすく、製品によっては冷蔵庫や家具、電気製品の外側などにも使えます。ただし、アルコールは素材を変色・変質させることがあり、ニスや塗装のある面、皮革、種類によってはプラスチックにも使えません。
また、アルコールは引火しやすいため、コンロやストーブなど火気の近くでは使わず、換気しながら扱うことが重要です。
掃除用アルコールは手あかや軽い油汚れに使いやすい
家庭で「掃除用アルコール」と呼ばれるものには、エタノールを主成分とする製品があります。健栄製薬は、無水エタノールは清掃に適し、エタノールや消毒用エタノールでも汚れを落とせると案内しています。
アルコールは揮発しやすく、手あかや皮脂、軽い油分を拭き取る用途に使いやすいのが特徴です。ただし、製品によってアルコール濃度や添加成分、使用できる素材が違います。掃除に使うときは、必ずその製品の用途と注意表示を確認します。
使いやすい場所は「水拭きしにくい硬い表面」
冷蔵庫の中や取っ手
健栄製薬は、消毒用エタノールを冷蔵庫などの清掃に使えると案内しています。冷蔵庫の取っ手や棚など、製品の説明書でアルコール使用が認められている部分なら、布に含ませて拭く方法が使えます。
ただし、冷蔵庫にも樹脂、塗装面、パッキンなど複数の素材があります。庫内すべてに一律で使えるわけではないため、冷蔵庫メーカーのお手入れ方法を優先します。
キーボードやリモコンなどの外側
無水エタノールは水分が少なく乾きやすいため、健栄製薬ではキーボードやリモコンなどの掃除例も紹介しています。ただし、機器に直接スプレーするのではなく、少量を布などに含ませて表面を拭きます。
液晶画面やカメラのレンズなどにはコーティングがあることがあり、アルコールで傷む場合があります。また、機器のすき間に液が入ると故障の原因になるため、機器メーカーがアルコール使用を認めているか確認してください。
ガラスや金属の一部
アルコールに対応しているガラスや金属の表面では、手あかや皮脂の拭き取りに使えることがあります。ただし、表面に塗装、コーティング、印刷がある場合は変色やツヤ落ちの原因になるため、素材名だけで判断しません。
初めて使う場所では、目立たない部分に少量つけて変色や白化が起きないか確認してから広い範囲に使います。
ニス・塗装・ワックスのある面には使わない
健栄製薬は、ニスの塗ってあるものにエタノールを使うと表面が変色することがあるため、使用を避けるよう案内しています。無水エタノールは油分を落とす力があるため、家具や床の塗装、ニス、ワックスなどを傷めることがあります。
次のような場所では、自己判断でアルコールを使わないほうが安全です。
- ニス塗りの木製家具
- ワックスをかけたフローリング
- 塗装されたドアや家具
- 印刷や塗装が施された家電・小物
プラスチックは種類によって変質する
「プラスチックならアルコールで拭ける」と一括りにはできません。健栄製薬は、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ナイロンなどは、無水エタノールで変質する可能性があると案内しています。
透明な樹脂部品、家電のカバー、小物ケースなどは、材質表示を確認します。材質が分からない場合は、メーカーの説明書を確認し、アルコール使用が認められていなければ中性洗剤など指定された方法を使います。
皮革製品には使わない
革のソファ、バッグ、靴などにもアルコールは使いません。健栄製薬は、皮革製品にエタノールを使うと表面が変色することがあるため、使用を避けるよう案内しています。
革は表面の仕上げや油分によって状態が保たれています。アルコールで拭くと色落ちや質感の変化につながることがあるため、革専用のお手入れ方法を選びます。
掃除用と手指消毒用は用途を分ける
アルコール製品は、掃除用、物品用、手指消毒用など用途が分かれています。花王も、手指用の消毒液を家具や道具の消毒に使うと、アルコールが多く配合されているため色やツヤが落ちる可能性があるとして、用途外使用を避けるよう案内しています。
反対に、住まい用の除菌・掃除スプレーも、手指に使えるとは限りません。容器の「用途」「使えないもの」を確認し、表示された用途の範囲で使います。
火気の近くでは使わず、換気する
アルコールを使うときに最も大切な安全上の注意は、火気から離すことです。総務省消防庁は、消毒用アルコールは火気に近づけると引火しやすく、可燃性の蒸気が発生すると注意しています。
- ガスコンロ、たばこ、ろうそくなどの火の近くで使わない
- ストーブやヒーターの近くで大量に使わない
- 換気の悪い室内で大量に噴霧しない
- 詰め替えや使用は換気できる場所で行う
- 直射日光や高温になる場所に保管しない
キッチンの油汚れにアルコールを使う場合も、火を消した直後ではなく、コンロや周囲が十分に冷え、火気がない状態で行います。
基本は直接スプレーせず布に含ませて使う
家具や家電、細かなすき間がある場所では、直接スプレーすると液が入り込むことがあります。製品の表示に別の指示がない限り、少量を布やペーパーに含ませて拭くほうが扱いやすいです。
使う前には、次の順番で確認します。
- 掃除したい物の取扱説明書でアルコール使用の可否を確認する
- 掃除用アルコール製品の「使えないもの」を確認する
- 目立たない場所で変色やツヤの変化がないか試す
- 火気がなく、換気できる状態で使う
まとめ
掃除用アルコールは、対応する素材なら手あかや皮脂、軽い油汚れの拭き取りに便利です。一方、ニスや塗装面、皮革、アルコールに弱いプラスチックなどは傷むことがあります。製品と掃除対象の両方の表示を確認し、火気を避けて換気しながら使いましょう。