重曹とセスキ炭酸ソーダの違いは?汚れ別の使い分け方
重曹とセスキ炭酸ソーダは、どちらも弱アルカリ性の掃除材料ですが、得意な使い方が少し違います。油や皮脂のベタつきを広い範囲から拭き取るなら、水に溶けやすくアルカリ性がやや強いセスキ炭酸ソーダが使いやすく、焦げやこびりつきをこすって落としたいときは、研磨力を利用できる重曹が向きます。
同じ油汚れでも、汚れの状態と掃除する素材を見て選ぶのが使い分けのポイントです。
重曹とセスキ炭酸ソーダはどちらも弱アルカリ性
第一石鹸の比較では、重曹はpH8.4、セスキ炭酸ソーダはpH9.8で、どちらも弱アルカリ性です。酸性寄りの油汚れや皮脂汚れを落とす用途に使えますが、セスキ炭酸ソーダのほうがアルカリ性が強く、油や皮脂のベタつきを落とす力も強めです。
もう一つの大きな違いは、水への溶けやすさです。セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいため、スプレー液やつけ置き液にしやすく、拭き掃除に向きます。一方、重曹は水に溶けにくく、細かな粒子を利用してクレンザーのようにこする使い方ができます。
- セスキ炭酸ソーダ:アルカリ性がやや強く、水に溶けやすい。油・皮脂の拭き掃除に向く
- 重曹:アルカリ性はセスキより穏やかで、水に溶けにくい。粉やペーストの研磨力を使いやすい
ベタベタした油汚れや手あかにはセスキ炭酸ソーダ
コンロまわりの油はね、レンジフードの軽い油汚れ、手でよく触れる場所の皮脂や手あかなどには、セスキ炭酸ソーダが使いやすいです。レックも、重曹より強めのアルカリ性で、ベタベタした油汚れや手あかに向くと案内しています。
第一石鹸では、セスキスプレーの一例として、水500mLにセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を混ぜる方法を紹介しています。布に含ませて汚れを拭き取り、使用後は必要に応じて水拭きします。
ただし、設備の表面には塗装やコーティングがあることがあります。メーカーが中性洗剤を指定している場所では、その方法を優先します。
焦げや固いこびりつきには重曹の研磨力を生かす
重曹も油汚れに使えますが、セスキ炭酸ソーダとの違いが出やすいのは、粉の粒子を使った掃除です。シャボン玉石けんは、重曹のやわらかい結晶による研磨作用を特徴として挙げています。
たとえば、重曹を使える鍋や五徳などの焦げ付きでは、重曹を水でペースト状にして、スポンジでこする方法があります。第一石鹸では、水1に対して重曹2〜3程度の重曹ペーストを例として紹介しています。
固くこびりついた汚れは、液体を吹きかけるだけでは落ちにくいことがあります。こうした場面では、水に溶けやすいセスキより、重曹の粒子を利用するほうが向いている場合があります。ただし、傷が付く素材にはこの方法を使いません。
同じ油汚れなら「軽いベタつき」と「固い汚れ」で選ぶ
重曹とセスキ炭酸ソーダは、どちらも油汚れに使えるため迷いやすいところです。選ぶときは、汚れの状態を見ると分かりやすくなります。
- 調理後の油はねや手あかなど、拭き取れるベタつきならセスキ炭酸ソーダ
- 鍋や五徳などの焦げ・固いこびりつきで、こすれる素材なら重曹
- 素材が傷つきやすい、塗装されている、使用できる洗剤が分からない場合は、取扱説明書で指定された中性洗剤
「油汚れだからどちらでも同じ」と考えるのではなく、セスキはアルカリ性と水への溶けやすさ、重曹は研磨力という違いを生かすと使い分けやすくなります。
水アカには重曹もセスキ炭酸ソーダも向かない
蛇口やシンクに付く白い水アカは、油や皮脂とは性質が違います。重曹もセスキ炭酸ソーダもアルカリ性なので、水アカ落としには適していません。
白く固まった水アカには、素材に使用できるクエン酸などの酸性のものが向きます。汚れが落ちないからと重曹やセスキの濃度を上げるのではなく、汚れの種類に合うものへ切り替えます。
使えない素材と注意点
アルミには重曹もセスキ炭酸ソーダも使わない
第一石鹸は、重曹とセスキ炭酸ソーダの使用上の注意として、アルミ製品には使わないよう案内しています。アルカリ性のものが触れると、黒ずみや変色の原因になることがあります。
重曹は傷つきやすい面に注意
重曹は研磨力を利用できる反面、傷を付けたくない面には不向きです。シャボン玉石けんでは、アルミや銅、漆器、大理石、傷つきやすい素材、上絵付きの食器などを使用できないものとして挙げています。
光沢面やコーティング面も、粉のまま強くこすらず、メーカーのお手入れ方法を確認してください。
セスキ炭酸ソーダは素材への影響を確認する
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく拭き掃除に便利ですが、どんな場所にも使えるわけではありません。水拭きできない物には使わず、毛・絹・革などの素材にも使いません。フローリングではワックスが傷む場合があります。初めて使う場所では、目立たない所でシミや変色が起きないか確認します。
重曹もセスキ炭酸ソーダも、長時間使う場合や手荒れしやすい人は炊事用手袋を使い、掃除後は成分を残さないよう水拭きや水洗いをします。
まとめ
油や皮脂のベタつきを拭き取るならセスキ炭酸ソーダ、焦げや固いこびりつきを研磨して落とすなら重曹、と考えると使い分けやすくなります。どちらも弱アルカリ性なので、汚れだけでなく素材との相性も確認して使いましょう。